コロナ感染を未然に防ぐためにパチンコ業界にも休業要請が出ています。
緊急事態宣言が出てからはほとんどのパチンコホールが休業要請に応じていますが中には普通に営業しているホールがあります。
マスコミや一般人からのバッシングが凄まじい中でなぜオープンするのか?についてお話し致します。
目次
理由その1 維持費が高い
パチンコホールの売り上げは一般的な飲食店と比べると圧倒的に高いです。それに伴い、維持費も高くなっています。
1000台クラスの店で稼働が高ければ1日の売り上げは500万円を超えます。それが30日も続けば売り上げは1億5000万円・・・チェーン展開している店ならばグループで数十億円の売り上げになります。
最近では台あたりの売り上げ平均が3,000円を下回っていますので上記の様な店は少なくなりましたが、それでも1日あたり数百万円の売り上げは立ちます。
高い売り上げを保つために、ホールは多額の予算を使っている事が多いです。
賃料が高い
土地を借りている場合は賃料がかかります。営業が出来なければ土地の賃料を捻出できません。しかも1等地で営業している場合は月額数千万の賃料が発生するエリアもあります。
主に首都圏では非常に高額で、地方に行けば賃料は安くなります。自分の持つ土地で経営しているホールや、他の商業施設に土地を貸しているホールも多いのでそういうホールは営業自粛下でも強いです。
賃料が発生しているホールは是が非でも売り上げを立てないといけません。
機械代が高い
パチンコ、パチスロ機の価格高騰によりホールの負担は大きくなっています。
ちょうど自粛に入る直前に全国で納品されたサラリーマン番長2や戦姫絶唱シンフォギア2は税込み価格で約50万円を超えます。
特に戦姫絶唱シンフォギア2は定価で529000円とのことです・・・。
サラリーマン番長2は30,000台以上、シンフォギア2は20,000台以上納品されています。
機械代の支払いは納品月の翌月末が多いのですが、売り上げを立てる為に納品した機械が1円も稼がずに休業下で設置されたまま眠っている状態です。
少しでもオープンさせて機械代に充てたいと思うのはホールからしてみればごく普通の考えではないでしょうか?
人件費が高い
パチンコ業界はサービス業ですのでリモートワークが通用しません。
モニターだけ置いてコンシェルジュの様に対応は出来ても台のトラブル対応や開店閉店作業は店に出勤しなければいけません。
パチンコホールの休業はイコール従業員の休業になります。
部長クラスは出勤して今後の事を話し合っているようですが、ずっと出勤しても意味がないと言っていました。
Gホール部長
最近は従業員と一緒にホール清掃しています。ピッカピカ!
パチンコ業界は多くの人が働いています。正社員の給料は高めですのでお金を生み出さない状況で給料は払わなければならないのはホールも非常に苦しい状況です。
アルバイトや清掃業者、警備会社などホール運営を支える立場の人間の稼ぎが無くなってしまう事を、パチンコバッシングしている人は知っているのでしょうか・・・
理由その2 ライバル店に勝ちたい
パチンコホールにとってライバル店は鬱陶しい存在です。
1ホールが休業すればそこの常連客数百人を一気に獲得できるチャンスです。
日ごろから近隣店の稼働状況、機械導入状況、イベントなどをチェックしているホールにとって、近隣店の休業はまたとないチャンスなのです。
他店が休業中、自分のホールで出玉を体感してもらい、常連になってもらいたいという考えは全てのホール経営者が願う事だと思います。
大阪や兵庫では休業要請に従わないパチンコホール店の店名を公開しましたが、結果ホールには客が殺到しました。
こんなツイートが話題になりました。
「皆さん、パチンコ屋が軒並み閉まって大変でしょう。今ならここが開いてますよお」と宣伝した結果になるの、わからんかったんかな。 https://t.co/j2jzzmzVhO
— ラサール石井 (@lasar141) April 26, 2020
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200426-04260094-sph-soci
たった数日開店を延長させただけでも客が殺到し、売り上げは数千万円を超えているはずです。
常連客が増えたかどうかは謎ですが、足並みをそろえて休業していたら売り上げは0円でした。
悪名にはなりますが、大阪や兵庫で公表されたホールは物凄い宣伝効果がありました。
私のエリアでも休業要請に応じないホールがあり、近隣ホールの店長曰く
Aホール店長
白ジャギさん、協力して苦情の電話入れませんか?腹が立つわ~!客も50人くらい持っていかれてる!こういうやつがパチンコ業界のイメージを下げているんだよ!
との事でした。
ホールからもバッシング、コロナに怯える一般人からはもっとバッシングを受ける事になりました。
すったもんだはありましたが、大阪府では全店舗休業要請に従いました。この流れは全国に波及しています。
公表したパチンコ7店全てが本日休業、感染拡大防止にご協力頂きました。様々なご事情ある中、感謝致します。これで大阪府内全パチンコ店(約700店)に休業のご協力を頂きました。「公表しても宣伝なるだけ!逆効果!」と批判も受けましたが、知事として現実を動かしていきます。 https://t.co/s7edm4ewAk
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) April 30, 2020
理由その3 ちゃんとコロナ対策しているから
パチンコホールは3密になるイメージが強いですが、実際の所はそうではありません。
スーパーマーケットやライブハウスなどに比べると圧倒的な換気能力を誇ります。
喫煙を想定して換気能力を高め、空気清浄機も常に何機も回しているため、ホールによっては病院の様にきれいな空気の店も多いです。
最近は全面禁煙になり、ますます空気はキレイです。
さらに客は正面を向いて遊技をするため、常時会話をすることはありません。
友人同士の会話は時折見受けられますが、それはパチンコホールに限った事ではありません。
従業員はマスク着用、パチンコ台は徹底除菌、常時換気をして最近は客が隣り合わない様に間引き営業も行っています。
「出来る限りのコロナ対策をしているのにバッシングが耐えず、設備的には劣る商業施設がオープンしている中でパチンコホールだけなぜ閉めないといけないのか?」
何人かのホール経営者と話をしましたが、同じような事を言われていました。
感情的な部分で店をオープン
他の商業施設が開いてるからうちのホールも開ける!高圧的な態度で休業要請してくるから素直に応じたくない!
という理由で店を開けているホールもあります。
理不尽な要請に対し、感情的になっています。
コロナの感染リスクを抑える為に・・・と聞こえが良い理由を述べて各地域の知事は休業要請していますが、いつのまにかパチンコは悪だ、ギャンブル依存症の温床だ!と話がすり替わっています。
それはホール経営者からしてみれば嫌な気持ちになり、意固地になるのも分かります。
休業要請を出すにしてももう少しホールの立場に寄り添う提案や言い方があったのでは?と思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!